富士山噴火と降灰対策ガイド

富士山は日本のシンボルであると同時に、活火山でもあります。
過去の噴火記録からも、将来的な噴火は避けられない現実です。
噴火が発生した場合、最も広範囲に影響するのが「降灰」です。

風向きと風速によっては、東京を含む首都圏全域に火山灰が降り注ぐ可能性があります。
2022年1月のトンガ海底火山の噴火では、約8,000km離れた日本でも微量の降灰が観測されました。
富士山はわずか100km程度の距離にあるため、その影響は甚大になると予測されています。

富士山の火山活動が高まると、気象庁から「噴火警報」や「降灰予報」が発表されます。
これらの情報は、避難や防護措置の判断に不可欠です。

災害時はSNSなどで不確かな情報が拡散しがちです。
必ず公式情報を優先的に確認し、冷静な判断を心がけましょう。

屋内での対応

• 窓・ドアの確実な施錠：灰の侵入を防ぐ
• 通気口の目張り：タオルや布で隙間をふさぐ
• エアコン室外機のカバー：防塵カバーなどで保護
• 水の確保：浴槽や容器に水を貯める

外出がやむを得ない場合

• 高密着マスクの着用：N95規格が望ましい
• ゴーグルで目を保護：コンタクトレンズは外す
• 長袖・長ズボン：肌の露出を避ける
• 帽子の着用：髪に灰が付着するのを防ぐ

飲料水

1人1日3リットルを目安に、最低3日分（できれば7日分以上）を備蓄。定期的に新しいものと入れ替えましょう。

食料品

調理不要で長期保存可能な食品（レトルト食品、缶詰、乾パンなど）を十分に用意。アレルギー対応食も考慮。

防災用品

懐中電灯、電池、携帯ラジオ、非常用トイレに加え、高密着マスクとゴーグルを降灰対策として準備。

東京都を含む関東地方の自治体では、富士山噴火を想定した対策を進めています。
主な取り組みには以下のようなものがあります。

• ライフラインや交通インフラの耐降灰対策
• 避難計画の策定と避難所の整備
• 降灰処理のための資機材の備蓄
• 住民向け特設サイトでの情報提供

お住まいの自治体のハザードマップや防災計画を確認し、地域の避難所や緊急連絡先を把握しておきましょう。

1.公式情報の確認

気象庁・自治体の発表する噴火警報や降灰予報を常に確認し、不確かな情報に惑わされないようにしましょう。

2.屋内退避と侵入防止

降灰時は原則として屋内待機。窓・ドアの施錠、通気口の目張りなど、灰の侵入を防ぐ対策を講じてください。

3.健康防護措置

外出時は高密着マスク・ゴーグル・長袖長ズボンで身体を保護。コンタクトレンズは外しましょう。

4.灰は「流さない・固めない」

降灰後の清掃では、灰を下水に流さないこと。自治体の回収指示に従って適切に処理してください。

平常時の準備

• 最低3日分（できれば7日分以上）の水・食料の確保
• 懐中電灯、電池、携帯ラジオの準備
• 非常用トイレ、衛生用品の準備
• 高密着マスク、ゴーグルの用意
• 家族との連絡方法、集合場所の確認

噴火警報発表時

• 気象庁・自治体からの情報を継続的に確認
• 窓・ドア・換気口の点検と対策準備
• 車両の保護（ガレージ内や覆いの準備）
• ペットの保護対策の確認
• 避難指示が出た場合の持ち出し品の最終確認